"出きる限り毎日更新"を基本にあらゆるメディアで、
あるいは群衆の中で出合った「気になる言葉」をピックアップ。
すべて123文字で綴った日本語論・日本人論である。 |
★123文字による簡潔な情報伝達の文章スタイルは「知的所有権登録
187441号」を取得しています。 |
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「ザ・リッツ
・ カール
トン大阪
。」
泊まってもいないのに顧客満足度1位のこのホテルに注目(『週刊ダイヤモンド』6/24号)。ホテルの取材を数回行ったが「お客様個々に応じた応対」はその基本。客のコンタクトレンズをプールに潜って見つけたエピソードに関心。東京でもオープン予定で興味津々。
●No.1895/06.6.30
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「ちょっと
した
大特集。」
と語った本日のインターFMのDJ。「大」特集なのに「ちょっとした」はおかしくないですか? この背景には強調表現が日常化する日本語の影響が見られます。いまや「超」すごくなくても一応付けておく感覚です。本当は殆どが、ちょっとした“驚愕の”事態なのかも。
●No.1894/06.6.29
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「体裁が
違うと
読み心地が
違うんです
よね。」
と宮部みゆき氏(本日の『朝日新聞 be Extra』)。ノベルズで出した「新宿鮫」をハードカバーで出すと大沢在昌氏。体裁で購買層が違う、つまりニーズが違うとのことだが、確かに、と思う。明治期の小説に新たな惹句を付け現代的な装丁にして出せば売れるかも。
●No.1893/06.6.28
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「人柄や
イメージが
よい。」
次の首相にふさわしいと安倍晋三官房長官を選んだ45%の理由の第1位がこれだ(本日の『朝日新聞』朝刊)。私は忘れない、彼が核武装を口にした日を、北朝鮮に堂々と嘘をつき通した日々のことを。「姿がいいから」そんな理由で暴言も認める日本人がまた生まれる。
●No.1892/06.6.27
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「総理大臣の
レトリック
がこんな
ことで
いいのか
。」
と岩見隆夫氏(本日発売の『サンデー毎日』)。氏の同様の言葉を最近、取り上げたしもちろん同感だがマスコミ側の人間が今更言うことではない。小泉議員は福井俊彦日銀総裁も非論理的な言葉でかばっている。なんでも“過ぎた事”にしたら犯した過ちはどうなるんだ。
●No.1891/06.6.26
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「今日から
あなたも
豊かな
スロー
ライフを
始めて
みませんか
。」
玉村豊男氏の取材文をそう結んだ「美感遊創」のライターの方、あまりにステレオタイプで無責任です。曲解される「スローライフ」ですが、少なくとも資本主義的な豊かさは否定している(そこに矛盾があるのだが)ので、今日から気軽に始められる生活ではありません。
●No.1890/06.6.25
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「イエイエ
以前
イエイエ
以後。」
なるCM界の言葉? を「宣伝会議」6/1号で紹介。独特のCMソングとイラストが圧倒的な個性を放った67年制作のレナウンのCMだ。最早こんなCMの革新はあり得ないのか。「小泉以前、小泉以後」。日本人の政治意識の凋落について、この題名で論文を書きたい。
●No.1889/06.6.24
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「紅茶は
コーヒー
より
もの
たりない、
と思ってる
あなたに
。」
なるキャッチで広告を始めた「午後の紅茶 Special」。我が家は紅茶を10種近く常備するが、私自身はコーヒー党。それにしても消費者調査の臭いプンプンの表現だが、折しも「日本経済新聞」本日朝刊に「想像もしないところに消費者がいた」なる特集記事あり。
●No.1888/06.6.23
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「骨太
’06分権
置き去り
。」
と「朝日新聞」本日朝刊。小泉議員が流行らせた「骨太」なる言葉。骨太なのだから具体策があり期限もあるはずだ。まだ不良債権問題を抱えていた政権初期に私は、某HPコラムで骨太の検証こそ必要、と説いた。しかしマスコミは彼にスポーツの感想を聞くのみである。
●No.1887/06.6.22
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「結果
オーライ
とはいかぬ
。」
と「朝日新聞」本日朝刊社説。自衛隊イラク撤退を受けた当然の意見だ。小泉議員の“非戦闘地域”の珍解釈から発したこの事態を、しかし国民が選挙を通じて許したという事実を誰も語らない。テロは東京で起きたかも(起きるかも)しれない状況に晒されたというのに。
●No.1886/06.6.21
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「男って
。」
という言い回しでいかにも日本男子全てに共通するかのような事柄を述べる方がいるが私にはとても言えない。もちろん生理的な共通特性はあるから「70年代生まれって」や「申年生まれって」などより共通項はあるとは思うが。この言葉を使う男の気持ちこそ知りたい。
●No.1885/06.6.20
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「小泉さんは
理由を
いろいろ
言って
いるが、
どれも
へ理屈
である。」
と岩見隆夫氏(本日発売の『サンデー毎日』)。国会延長回避の理由についてだが、まずこれは採決不能な時期に法案を出しながら全く理不尽である。そして、今さら言うまでもなく小泉純一郎議員の発言の多くが「へ理屈」にも関わらず許した罪は国民とマスコミにある。
●No.1884/06.6.19
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「サロン
パス
ルーブル
丸の内。」
となっていたんですか? 都内での映画鑑賞から遠ざかっていて知らなかった(『朝日新聞』本日朝刊)。早速、ネットで調べると名称変更は昨年12月。有楽町マリオンにありながら経営難だったとは。スタジアムも映画館も、命名権料で続いてくれればいい話なのですが。
● No.1883/06.6.18
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「恋をしろよ
。」
と妻である故三岸節子氏に遺言のように語ったという好太郎(『朝日新聞』本日朝刊)。美術番組で見たことがあるが、特に節子氏のパリの街角を描いた風景画の強い赤が印象的だった。「棺に入る時も手に絵の具がついていた」という。う〜ん、うらやましい限りの人生。
●No.1882/06.6.17
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「ブルブル?
女性専用車
。」
なる見出しを付けた「朝日新聞」本日朝刊。電車と百貨店の冷房は寒すぎる。「暑いとの声もある」と京王電鉄広報部。しかし、京都議定書の遵守も難渋しツバルのように海に沈みそうな国もある地球危機に電車が暑いなんて言ってられるの、小池環境相! 私は我慢できる。
●No.1881/06.6.16
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「Long
Range
Shots。」
かなとシアトル出身のNOVA教師。W杯の話題で「ロングシュートって英語?」っていう私の質問に「サッカー用語だからね」と思案しつつ答えた。だから正確な訳語をご存じの方はご連絡を。12日は日本・米国共に負けDisappointedだったという日本通。
●No.1880/06.6.15
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「それでは
お待ち
ください
。」
久しぶりに献血を行い採血の後で看護師さんがそう言った。順番待ちの方もおり、一瞬「後ろのソファで待つのか」と思った。他の方を見ていると、やはり立ち上がろうとする方がいた。「そのままお待ちください」と言えば済むのだ。英語ならhereと付けると思うが。
●No.1879/06.6.14
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「子どもの
言語能力の
育成。」
のための有識者会議を文科省が設置したと本日の「日本経済新聞」朝刊。「文章を批判、分析する力を育てることが大事」なのだとか。私はまず、様々な本を読む習慣、想像力を育てる授業を最優先してもらいたい。この2点の衰退が恥ずべき言語能力の低下を招いている。
●No.1878/06.6.13
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「かな。」
「◯◯◯にしたいかな」って、自分の意見に「かな」を付ける人種が増殖している。「かな」は主体の感動を表す終助詞。つまり“私はこんなに感動しているんだからこの意見を分かってください”と言っているようなもので極めて婉曲的だ。またおかしな日本語が増えた。
●No.1877/06.6.12
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「灰皿は
そこに
なければ
いけない
。」
画家の故坂本繁二郎は弟子だった杉山洋氏にそう言った(本日の『新日曜美術館』再)。日常会話をしながらも坂本は灰皿の位置が許せなかったのだ。職業柄、自然に目がいく物は誰しもあろう。私は言葉だが、カード会社にいると飲み屋の取扱いカードが気になるらしい。
●No.1876/06.6.11
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「昭和
懐古もの
。」
つまり昭和30〜40年代の高度成長期に活躍した著名人の生涯を描くドラマが相次ぐそうだ(『日本経済新聞』本日朝刊)。故村上信夫・元総料理長に故林家三平、今後も制作が続きそうとのこと。昭和31年生まれの私にとって、いま復活してほしいものは他にもある。
●No.1875/06.6.10
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「水害用語
。」
の言い換え策を国土交通省がまとめた(『日本経済新聞』本日朝刊)。たとえば「危険水位」は「はんらん危険水位」に。つまり“何が危険か”の情報を追加した訳だ。紹介された言い換え事例は、平易化か情報追加による改善でカタカナ語の言い換えより遙かに有意義だ。
●No.1874/06.6.9
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「ヴァギナ・
モノ
ローグス
。」
えっ? って感じのこのネーミングは、東ちづる、内田春菊、野沢直子という3人による、女性の性や出産まつわるエピソードの朗読会(『朝日新聞』本日夕刊)。6歳から72歳の女性200人に行ったインタビューから作られたという。行ってみたいが勇気も必要みたい。
●No.1873/06.6.8
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「CCは、
メール
アドレスを
教えていい
場合。」
という説明は、誤ってはいないがそれだけではもちろん不十分だ。本日午前深夜の高校講座「情報A」を見て思った。「この人にもメールを送っていますよ」という事実を関係者に分からせるなどコミュニケーションとしての配慮も教えないと。まさか知らなかったとでも?
●No.1872/06.6.7
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「盗作疑惑
。」
問題となった今回の和田義彦氏の絵画に対し、そんな表現が用いられている。私は、今回もテレビというメディアの限界を感じた。つまり和田氏の見解を単に訊くだけで突っ込めない。「共同制作の定義は?」と問えない。これは小泉議員を質せない限界と全く同じなのだ。
●No.1871/06.6.6
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「厚い戦い
。」
つまり最近の若手アナウンサーは「熱い」と発音しないと小玉節郎氏(本日発売の『サンデー毎日』)。固有名詞も読めなくなったアナウンサー達は確かに発音もひどい。私が気になるのは「(果実が)鳴る」と発音する輩。テレビ局はこの乱れを、放置してるんだろうな。
●No.1870/06.6.5
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「美容院
ジプシー
。」
いつも行く理髪店の主は美容院も2店経営しているが、本日こんな言葉を聞いた。気に入った美容院が見つけられずに違うサロンを探し歩く人種らしい。実はこの言葉には勤務する美容院を渡り歩く美容師の意味もあるとか。世の中、もっと“ジプシー”が存在しそうです。
●No.1869/06.6.4
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「末期の
ミネラル水
。」
“花王調査”ということで目が行ったのだが、「朝日新聞」本日夕刊によると人生最後の日に飲みたいのはミネラルウォーターが最も多いらしい。考えたこともなかったが、なぜかオレンジジュースが浮かんだ。最近注文したこともないのに。オレンジ色は好きなのだけど。
●No.1868/06.6.3
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「共謀罪。」
が継続審議になりそう、と本日の「朝日新聞」夕刊。団体が犯罪の相談をしただけで罪に問うこの法律 、市民が法的に明確に排除されていない点で危険極まりない。「それは常識の範囲内」と自民党担当議員。常識で済めば法制度など不要だ。日本の政治は腐ってきている。
●No.1867/06.6.2
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「地方に
工場を
建てれば
都会に
行っている
人も帰って
きて働ける
。」
御手洗富士夫・日本経団連会長の就任インタビューでの言葉(本日の『朝日新聞』朝刊)。似非犯人探しに忙しいマスコミは全く報じないし、私自身関心がなかったが、U・Iターンの仕事をするようになり日本に今後、未曾有の人手不足時代が訪れる危惧を持つに至った。
●No.1866/06.6.1
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川中紀行のブログ「 いいコトバ」 「再現批評」もぜひご覧ください。 |
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