"出きる限り毎日更新"を基本にあらゆるメディアで、
あるいは群衆の中で出合った「気になる言葉」をピックアップ。
すべて123文字で綴った日本語論・日本人論である。 |
★123文字による簡潔な情報伝達の文章スタイルは「知的所有権登録
187441号」を取得しています。 |
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「農畜産業
振興機構。」
を“農畜産業ピンハネ機構”と断じた猪瀬直樹氏(本日の『報道特集NEXT』)。輸入バターにかけられた関税の大半がこの機構に流れる。収入は業界支援に使われるというが本機構の人件費は国家公務員の1.3倍。財政危機という言葉をもう与党は使わないでほしい。
●No.2597/08.5.31
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「マジック・
アワー。」
とは日没直後、幻想的な風景が撮れるごく短い時間を指す言葉(本日の『朝日新聞』夕刊)らしいが、先日、東京・渋谷のセルリアンタワー東急・40階から眺めた夕暮れの光景にも不思議なパワーを感じた。本日、大荒れの東京湾岸を歩いたが、自然が創る風景の凄さよ。
●No.2596/08.5.30
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「お父
さん、雨が
降るって
いうから、
洗濯物
しまって
おいて!」
電車内の友達との会話で天気予報を知った60代とおぼしき女性が携帯電話を使い夫に連絡。用件は手短に済んだが、それ以降もこの乗りのまま大声で話していたのには閉口。この“車内大声”現象は60代に限らず、また“飲食店大声現象”も多し。ここでもマナー崩壊。
●No.2595/08.5.29
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「喧嘩
両成敗。」
との横綱審議委員会の指摘を受け昨日、北の湖理事長が白鵬・朝青龍両横綱に厳重注意を行ったが、もともとダメ押しで有名な朝青龍の行為に過剰反応した白鵬の心理を誰も代弁しない。もちろん両成敗は結構だが、まず白鵬が悪いとした協会の対応は拙いとしか言えない。
●No.2594/08.5.28
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「懇談会が
発足後に
開いた
会議は
合宿形式
での開催を
除くと
わずか
2回。」
政府の「教育再生懇談会」の話だ(本日の『日本経済新聞』朝刊)。どんな水準の方針を出すのか知らないが“骨太の方針(これも定義不明)”に盛り込む国の教育指針がそんな短時間で決められていい訳がない。私は望む「政府監視委員会」を。もちろん“国民参加”で。
●No.2593/08.5.27
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「向こうの
レジで
失礼
します。」
本日、五反田のスターバックスでこう誘導された。何か釈然としない。私は珈琲豆の袋を持っていたのだから、「お会計は向こうのレジでお願いします」が正しくはないか。サービス用語の貧弱化は、人材の質の低下と比例するのだろうが日本語がどんどん痩せ細っていく。
●No.2592/08.5.26
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「穴子は
ANAGOで
いい。」
とご近所の贔屓のお鮨屋さんのご主人。昨日ご紹介のオリヴィエと今日は夜まで一緒。まずは、わざわざ日曜の昼から開けてもらってこのお店へ。「鮨ネタが英訳された冊子を忘れて来た」と私が言うとこの言葉が返ってきた。確かに鮨ネタはそれ自体、料理と言えるのだ。
●No.2591/08.5.25
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「Oh
la
la.」
このフランス語、偶然にも日本語の「あ〜ららぁ」に近い意味なのですが、今日何回言ったかなぁ。来日中の義妹のフィアンセのフランス男、オリヴィエと終日、一緒に行動。英語も話せる彼との拙い会話は楽しかったが、ルールを守らない日本の若者への指摘、その通り。
●No.2590/08.5.24
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「薔薇空間。」
とは東京・渋谷「Bunkamuraザ・ミュージアム」で開催のバラをテーマにした展覧会(『サルス』6月号)。先日、友人から西武球場で開催の「国際バラとガーデニングショウ」の土産にとブルガリア産“バラのジュース”をもらったが、とてもやさしい味だった。
●No.2589/08.5.23
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「OL。」
と呼ばれてうれしいですか? との問いに56%が「嫌だ」「どちらかというと嫌だ」と回答(『宣伝会議』5/15号)。「OLという言葉の形骸化」と指摘するが、それにしては否定する率が低い。OLという言い方は広告ではとっくに使えない領域に入っていると思う。
●No.2588/08.5.22
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「地球を
考える
ための
101冊。」
を特集した「ブルータス」(6/1号)。確かに地球を考える事は必要だが、逆に「考えている場合ではない」とも十分に言える状況だ。私は最近、袋をもらわない率が100%に近いが、こんな簡単な事も守れない人々を見る度に現実が風刺画となる現代社会に失望する。
●No.2587/08.5.21
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「72
時間。」
今回の四川大地震で「生死の境」や「生存の限界」などと言ってマスコミは盛んにこの72時間に焦点を当てていたが、明らかに行き過ぎで不謹慎ではなかったか。100時間を越えて救出される方々も実際にいるし、視聴者・読者を引き付けたい意図が露骨に表れていた。
●No.2586/08.5.20
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「特別警戒
実施の
お知らせ。」
という文字情報をずっと伝え続けているJR東日本。不審物を発見した場合の情報提供は納得がいくのだが、「特別」な警戒は具体的にどの程度特別なのか、また「特別」の期間はいつまで続くのか明確ではない。警視庁からの指示が漫然と継続されているだけの気がする。
●No.2585/08.5.19
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「琴線に
触れる。」
という言い回しを、75歳以上を「後期高齢者」に分けたから“国民が怒った”という文脈で使った高木陽介・公明党広報室長(本日の『サンデープロジェクト』)。この言葉は「物事への感動・共鳴」を意味するもので低レベルの誤用だ。このように日本語は崩れていく。
●No.2584/08.5.18
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「工場。」
三浦しをん「人生激情」で田宮模型の工場見学する逸話を読み、東京・青山「スパイラルホール」で「工場へ行こう」なる書籍を発見し、「BS熱中夜話」は工場を含む「巨大建造物鑑賞」を取り上げ、バンダイの工場見学がYahoo!ニューストップに出る、昨日今日。
●No.2583/08.5.17
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「現代の
『強さ』を
探る。」
と題した見開き全面の「広告特集」が本日の「日本経済新聞」に掲載。これは、あの「北斗の拳」の作家である原哲夫氏へのインタビューを通して現代における「強さ」の意味を語ったもので当社が取材・コピーを担当した。強さは、人への優しさから出発する。正に真理。
●No.2582/08.5.16
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「わしわしと
食い進むc。」
と椎名誠氏の表現を借用しながら二舟分のウニに醤油ダレをかけて食す奥田英朗氏「港町食堂」。旅行誌の連載をまとめた文庫が誠に痛快。ブッフェの朝食は大盛りが普通で「お腹が減らない」と言いつつ昼食にステーキを平らげ、夕食もがつがついく食欲だけでも面白い。
●No.2581/08.5.15
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「道。」
道路整備財源特例法改正案の明らかな矛盾(これで支持率が下がらなきゃ終わりだ)を東山魁夷氏のこの名画と対比させた昨日の「朝日新聞」朝刊/天声人語。政治はますます醜くなるばかりだが私はこの画家が日本で一番好きだ。誕生100年の記念展にもぜひ行きたい。
●No.2580/08.5.14
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「女子力。」
を特集した「宣伝会議」(5/1号)。30代・40代の人が『女子』と言っても許される」と辛酸なめ子氏。確かにエイジレスで精神的な若さが強調される言葉で学生や20代OL等には限定されないようだ。当社も女性向け商品の文章に使うが私自身は使った事がない。
●No.2579/08.5.13
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「大統領
“代行”
就任式。」
ロシアに残された反体制紙「ノーヴァヤ・ガゼータ」が迫害にもめげず書いたドミトリー・メドベージェフ大統領就任式を皮肉ったヘッドラインだ(本日の『“プーチン帝国”とメディア』)。それにしても体制批判を書いた記者を暗殺しテレビ局は潰す怖ろしい国である。
●No.2578/08.5.12
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「個人情報
保護の
過剰反応。」
と本日の「朝日新聞」朝刊。個人情報保護を理由に学校・警察・陸自などの不祥事で個人名の公表を拒む事例が生じているとか。日本人の狡猾さがここにも潜む。私も同じ理由で代表取締役の名を拒まれた。はぁ?! 個人レベルで法意識は希薄化し組織レベルで歪曲化する。
●No.2577/08.5.11
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「間引き
人参。」
我が家は神奈川県伊勢原市の「べじたろう農場」さんから野菜を買っている。今朝届いた野菜の明細にはこの文字が(他は印字なのに)手書きで添えられていた。恐らく(普通は捨てられる)人参を急遽入れてくれたのだろう。早速茹でて遅い朝食に。そのたまらぬ甘さよ。
●No.2576/08.5.10
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「ストレッチ
。」
って、実は運動の前後にやる特別な行為だと思っていた。自然な伸びもその一つ、というのは分かるが先日、カイロの先生に「年をとったら筋トレやらずにストレッチ」と叱られた。最近ずっと大腿部がだるかったのだが、ストレッチなしでスクワットをやり過ぎたらしい。
●No.2575/08.5.9
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「愛とか
夢とか
数値化
できない
ものの方が
強い。」
と北山孝雄・北山創造研究所代表(『ブレーン』6月号)。街づくりを進めるこの方ならではの言葉だが、ある知人は「愛とか夢とかを語って資金集めをし支払いが滞る」得意先の社長について語り、私も過去に同じタイプの経営者に痛い目に遭った経験があり、要注意だ。
●No.2574/08.5.8
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「アイディア
。」
という表記が最近目立つ。別に誤りではないが背景に「アイデアより想像的な匂いがする」という意識があるのではないか。「英語表記に近い」という理由は膨大な例外の前では無意味だ。私(当社)はコピーの一つの基準「記者ハンドブック」に倣い「アイデア」と書く。
●No.2573/08.5.7
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「橋下劇場。」
と橋下徹・大阪府知事の就任3ヶ月を振り返った本日の「日本経済新聞」朝刊。この間、休日3日というこの方の手腕は当然、太田房江・前府知事よりマシだろうが正直分からない。ただ、いつの日も“劇場”を演出するのはマスコミであり誤った扇動でけは止めてほしい。
●No.2572/08.5.6
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「扁桃体。」
とはアーモンド形の1.5cmの脳の器官で、成功者の全てが強い扁桃体の持ち主なのだとか(『本とも』6月号/新刊案内)。下積み時代に方向性の違いを理由にデビューの話を断ったマドンナの生き方とこの扁桃体が関連しているらしい。何かが違うとは思っていたが。
●No.2571/08.5.5
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「湘南小麦。」
4月19日に紹介した神奈川・伊勢原「ブノワトン」へ。店内にこの小麦を使ったパンがあり検索するとこんなWEBサイトが。小麦が値上がりしバターが足りなくて食糧危機に直面する日本。米粉に助成金を出すそうだが地元農家から野菜を購入する我が家も応援したい。
●No.2570/08.5.4
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「春愁。」
とは春の憂鬱な気分をいう(本日の『日本経済新聞』朝刊/春秋)。「5月病」「6月病」は、医学的には「適応障害」と呼ばれるとか。新たな社会環境に適応できない心身障害を病と呼ぶなら不器用な私はずっとそうだった。適応障害以前に境遇から逃げている気がする。
●No.2569/08.5.3
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「自分に
目障りで
ないものには
無関心。
目障りな
ものに
バッシング。」
昨夜の「ニュース23」で昨今の若者の傾向をこんな風に論じた東大の研究者がいた(お名前が知りたい)。先日本欄で、自衛隊幹部の暴言が注目されず女性タレントの失言が異常なバッシングを受ける様を取り上げたが、その理由を分析してくれた。世の中、正にこれだ。
●No.2568/08.5.2
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「暴力
ジジイ
とは何だ!」
とその中年男性は怒っていた。今週の東急田園都市線、朝の風景。後ろに立っていた女性が押したので押し返したらしいのだが、それが強過ぎたためか。不公平な見方かもしれぬが、私はその女性の口から放たれたその言葉に驚愕した。彼女も今後母親となる女性の分母だ。
●No.2567/08.5.1
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川中紀行のブログ「 いいコトバ」 「再現批評」もぜひご覧ください。 |
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