最終更新日2002年8月分



「ペット
 ボトルは
 リサイクル
 に出して
 いる
 78.7%
 。」

という数字が博報堂生活総合研究所の調査に(宣伝会議/10月)。でもラベルをはがしてつぶしているかな。車に乗らず公共交通機関などに切り替える51.7%。それでこんなに車が売れるかな。エアコンを使わないか温度設定を弱めにする66.1%。本当なのかな。
●No.475/02.8.31







「Virtual
 Water。」

とは仮想水の訳で穀物等の輸出入量を育成の過程で使った水に換算した数字(週刊ST/AUGUST 30)。日本の輸入作物は約1千億トンとか。なおVirtualは英英辞典では「正式には認められないが本質的なもの」だという。確かにこれこそ日本の本質である。
●No.474/02.8.30







「テメエら
 うるせぇん
 だよ。」

なんて言葉を私は母から聞かされたことはない。その言葉を小学生くらいの姉弟に浴びせている母親を今日、仕事で出かけた川崎市の某博物館で見かけた。やはり「最近の若者は」なんて言う前に学校教育であり、家庭教育であり、結局は父親・母親なのだ。日本国、恐怖。
●No.473/02.8.29







「大黒柱に
 車を
 つけよ。」

と岡田卓也イオン名誉会長(経営者会報/9月号)。岡田屋時代からの家訓らしく、本来は不動であるはずの大黒柱すら動かすほど、世の動きに敏感であらねばならぬという意。連結売上高1,436,040百万円。息子の元也氏の評価も高く、常勝企業に学ぶこと多し。
●No.472/02.8.28







「おでかけに
 なられ
 るの?」

は二重敬語、「お召し上がりになられますか?」は三重敬語と、本日のはなまるマーケットは敬語の特集。実は私も敬語の規則を100%身につけているとは言い難い。しかし、二重、三重の敬語は日常茶飯事だし、社内の人間への敬語使用は悲しくなるほど多いのである。
●No.471/02.8.27







「声を出して
 泣きたい
 娘たちの
 日本語。」

なるタイトルで女子高生の言葉の乱れを特集した本日発売のサンデー毎日。「水を漏らさぬ」を「水のしたたる」と間違え“いい男”の意味に取った高3少女。言語の変化の是非には諸論あるが、慣用句の衰退は明らかに日本文化の危機あるいは教育の失敗であると私は思う。
●No.470/02.8.26







「東雲。」
本日の日曜ラジオマガジン「死語の世界へようこそ」はこの言葉。広島市南区“東雲”に住む人たちに意味を尋ねていたが知っている人は皆無。明け方の意の雅語で死語というには微妙だが、自分の住んでいる地名の意味って知らない。中央林間も、確かに森は多いのだが。
●No.469/02.8.25







「酔生夢死
 。」

本日の出没!アド街ック天国は高円寺。ここで熱く夢を追う人を「エンジー」と言うらしいが、彼等の姿は正に山田五郎氏の出したこのキーワードにぴったり。「夢は65歳で欧州ツアー」と言う50歳の無名ミュージシャンあり。酔う如く生き夢見る如く死ねたら最高だ。
●No.468/02.8.24







「いらっ
 しゃい
 ませ。」

本日、お台場にある某企業を打合せで訪ねた。入口を入ると、デスクに座っている社員の方々が(殆ど)全員立ってこの言葉で迎えてくれた。こうした企業は3社目で、ないことはないのだが、外部に対し敬意を表する姿勢がとれるということは繁栄する条件の一つである。
●No.467/02.8.23







「名誉会長
 再考要求へ
 。」

あの武部農水相の発言を受け改めて農水省は大社日ハム会長の処分見直しを迫るらしい(朝日新聞本日夕刊)。何故か空しい。アンケートをとれば大半が「処分は甘い」と言うだろうが、あの大臣に言う資格はないし、腐った日本にとって既に些細なことだという気がする。
●No.466/02.8.22







「クローン、
 肉・乳は
 食用OK
 。」

という体細胞クローンを含む遺伝子操作動物の安全性に関する全米科学アカデミーの見解が朝日新聞本日夕刊に。とても怪しい。現段階という注釈付で安全性を認めているが、科学に対する100%の信仰がなければ食べられないし、いまの科学にそれを求めるのは無理だ。
●No.465/02.8.21







「人間が
 名前を
 奪われ
 番号で
 呼ばれる
 。」

と住基ネットを皮肉る佐高信氏(サンデー毎日9/1号)。この史上最もつまらなかったNHK・課外授業の“先生”の言い草はあまりに拡大解釈では? 11桁の番号は住民票のコードであって我々の名ではない。危惧すべき点はあるが、興奮し過ぎの反対論者には呆れる。
●No.464/02.8.20







「ビタミン
 バランス
 家族の
 元気。」

朝日新聞本日夕刊一面にこのキャッチフレーズでポポンSの全3段広告。書体の選び方、写真のトーンは昭和30年〜40年代頃の雰囲気を狙ったか。特別最近になってノスタルジックな広告が増えたとも思わぬが、当時の家族像は確実に失われた日本の美徳の一つである。
●No.463/02.8.19







「夏闘
 甲子園。」

本日、自宅近くの生協で見かけた納豆のネーミング。テレビ朝日の「熱闘甲子園」をもじった馬鹿馬鹿しさに笑い気に入って思わず買ってしまった。我が故郷の静岡・興誠も、育った神奈川・桐光学園も負けたが、やっぱり50年代生まれの私は、サッカーより野球なのだ。
●No.462/02.8.18







「ヴィクトリ
 アン時代の
 上品な
 アン
 ティーク
 メーク。」

をオリーブ(10月号)57ページにて紹介。「このメークのキーワードは素朴」とあるが、「眉をわざと無造作に描く」というポイント通りに仕上がったこの写真は殆どいたずら描き。化粧が、美しくなることではなく個性の表現であるなら肯けないことはないが。必見!
●No.461/02.8.17







「この車両は
 冷房を
 弱めに
 して
 あります
 。」

と本日乗車の山手線車両。いわゆる弱冷房車は数が少ないため乗車する機会も少ないが、ちっとも不快ではなかった。朝夕のラッシュはともかく昼間の空いている時間帯の冷房は効き過ぎだ。女性には男性以上だという。強い冷房は無責任な日本人同様、たれ流され続ける。
●No.460/02.8.16







「ご迷惑を
 おかけ
 して。」

が釈明会見での常套句だが、極めて日本的で大嫌いな言葉だ。日常生活で迷惑をかける場合、例えば我が子がよその子に喧嘩で怪我をさせたとか、本人には予想できない場合が多い。法律を自ら破っておいて「予想していなかった」とは、責任の曖昧化以外の何物でもない。
●No.459/02.8.15







「風車は
 小学校で
 作らない
 んですよ
 。」

と、ある教育委員会の先生から言われた。小学1年の図工の授業参観で作ってよく回らなかった記憶が鮮明だったので驚いたのだが、周囲の聞き取り調査によると確かにだいぶ前に作らなくなっているらしい。「それって重要?」という意見もあったが、私は重要だと思う。
●No.458/02.8.14







「パブ
 リック・
 コメント
 。」

各省庁がこの言葉を使って国民の“ご意見”を募集しているが、英語として正しいのだろうか? 米国人の英語教師に訊くとPublic Comentだと「Coment for Public」と解釈してしまうと言う。ならば誤りだ。英語圏で使用されているのか知りたい。
●No.457/02.8.13







「ブラ男。」
というブラジャーを着けたサラリーマンが増加しているらしい。友達から聞いたもので不完全だが、同僚のOLにバレて一緒に下着売場に買いに行く風景がレポートされていたという。「締め付けられるのが好き」も理由の一つらしいが、縛りのないあふれる自由の賜物か。
●No.456/02.8.12







「今の
 お気持ち
 は?」

田中真紀子前外相の自宅玄関前の会見の模様を本日のサンデーモーニングで初めて観た。本件は最早語るべき何物もないが、勝手にまくし立てて立ち去る田中氏に向けてこの言葉はないだろう。これで間に合うのだったらマイクを持たせて小学生にでも行かせればいいのだ。
●No.455/02.8.11







「友達、
 桐光で
 いま
 甲子園に
 応援に
 行って
 るんだ。」

本日、夏の高校野球・神奈川県代表の桐光学園が勝利した後、小田急線車内で聞いた地元高校生の会話。やはりサッカーより野球の私は、夏の甲子園にはW杯以上に注目してしまう。地元意識をここまでかき立てられるイベントもないし、この日本の文化を貴重だとも思う。
●No.454/02.8.10







「テラス・
 ド・
 ギレム。
 オーガ
 ニック
 ・シャル
 ドネ。」

妻とその女友達と地元・中央林間「獺」で食事。妻の注文でワインを3種(あと1種不明)飲んだのだが、私はメニューの説明を頼りに全て銘柄を当てた。私でなく、これはメニューの功績なのだ。以前に本欄で書いたが、この店の料理と酒の説明は本当に行き届いている。
●No.453/02.8.9







「言わないん
 だな
 ヤツは。
 俺は言って
 やるよ。」

私の大嫌いなサラリーマン達の電車内酒酔い話は、精神科医気取りの巧みな同僚の性格分析と、それならお前が社長になれと言いたくなる自社の組織論、そして誇張された自身の自慢話に尽きる。これらが苦痛な私は、近い将来、五反田駅周辺への転居を真剣に考えている。
●No.452/02.8.8







「新粘土。」
いわゆる成功哲学で知られた有名なある書籍の107頁にあった「新年度」の誤植。仕事で必要になり読んだのだが、写植・版下の時代にはあり得ないミス。昔の職人さんって、原稿を読みながらコピーライターの善し悪しまでちゃんと分かって活字を組んでいたんだから。
●No.451/02.8.7







「コーポ
 レート
 ブランド
 戦略。」

を日経広告手帖(8月号)が特集している。大手代理店が自社のコーポレートブランドに対する考え方を述べているが、結局は広告(お金の一番取れる所)に終始した内容は新鮮味ゼロ。いくら広告でいい言葉を並べたって、社員がお客様に失礼な言葉を言ったら終わりだ。
●No.450/02.8.6







「巨人・原
 名監督。」

という見出しを週刊朝日(8.16/23号)が掲げた。「なんとなく頼りなさそう」といささか揶揄が含まれてはいるが、決して動じぬ原監督の視線に私は以前から注目していた。関係者の証言を入れ裏付けられた記事は、読売系以外の媒体で恐らく初の評価ではないか。
●No.449/02.8.5







「大好きな
 農業で
 また夢を
 見たい。」

本日のガイアの夜明けは新しい農業に取り組む人々のレポート。これは熊本県八代市で農協に頼らず銀行融資によりTACなる農業法人を設立した一メンバーの呟き。“顔の見える農業”を率いる野田新社長の「社長が言うように全て動いてもらう」の一言も今は頼もしい。
●No.448/02.8.4







「日本語の
 表現力に
 自信が
 持て
 ない人が
 増えて
 いる。」

日本経済新聞本日朝刊に日本語ブームの記事。理由の一つにこの言葉が挙げられていたがいかにも評論家的で納得がいかない。単に“(自己を伝える)表現力に自信が持てない”ではないのか? それでなくて何でテレビ局の喋りのプロ達がこうも日本語を粗末にするだろう。
●No.447/02.8.3







「70歳を
 超えて
 いまなお
 現役。」

なる表現が実に似合うジョージ・フィールズ(IMPRESSION GOLD/AUGUST)。この人が28年生まれと初めて知った。ブロードキャスターのコメンテイターぶりを見ても、弁舌爽やかでインテリジェンスな印象が好きだったが、こんな年の取り方はいい。
●No.446/02.8.2







「看護師。」
朝日新聞本日夕刊・ことばの交差点で、この春から看護婦と看護士の統一呼称として登場したこの言葉を紹介。婦長さんも国立、労災病院では看護師長になったとか。もっとも明治10年の西南戦争の頃は看護人と言って男性の仕事だったという。定着していくのだろうか。
●No.445/02.8.1


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